2005.08.20
小島秀夫のリベンジ?
たぶん年内に発売されるであろう「METAL GEAR SOLID 3 SNAKE EATER」の『完全版』、「METAL GEAR SOLID 3 SUBSISTENCE」(写真は”SNAKE EATER”)。
MGSシリーズではこれまでにも『完全版』と呼ばれる作品が発売されています。1998年に発売された「METAL GEAR SOLID」の完全版「METAL GEAR SOLID INTEGRAL」。そして「METALGEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY」の完全版が「METALGEAR SOLID 2 SUBSTANCE 」でした。
でも今度の「MGS3 SUBSISTENCE」は、これまでに比べ、あまりにも『完全版』過ぎる内容だと思うのです、僕は。
たとえば「MGS1」の場合。完全版は「本編すべて英語音声(字幕も英語と日本語に切り替え可能)」「VRミッション300ステージ」「難易度の増加」「生還記念写真撮影会」「懐かしのポケットステーション対応」「主観モード」「クリアするたびにスニーキングスーツが変化」「第8の周波数帯無線でスタッフのコメントが見れる」といったかんじでした。
「MGS2」の完全版の場合。「本編英語吹き替え版(字幕選択可能)」「VRミッション358ステージ、実践的訓練143ステージ」「SNAKE TALES :スネークが主人公の新たな5つの物語」「デモシアターに追加キャラ」「ドッグタグの倍増」「ボスサバイバルに新ステージ追加」「難易度増加」「スケートボードゲーム」といった感じでした。
そして「MGS3」の完全版はどうなのか。今はまだ分からない点も多々あるのですが、現時点で分かっているだけでも以下の通り。
「本編の視点カメラが360度自由に変更が可能(3rd Person View Camera)」「オンライン対戦を新設」「フェイスペイント追加」「猿蛇合戦ステージ追加」「デモシアター新設」「デュエルモード新設」「MGSの原点、MSX2版『メタルギア』『メタルギア2ソリッドスネーク』の完全移植」
ね。スゴイことになってます!
いったい何がすごいのか。
まず、「日本語音声での完全版」だということ。これまで「完全版=英語音声」というイメージがあったのですが、「スネークの声は大塚さんの声がいい!」というファンの声が多分多かったのでしょう。シリーズ初の日本語音声での完全版が登場です。
そして、いまや遊ぶことが困難だといわれていたMSX2版の『メタルギア』『メタルギア2ソリッドスネーク』が完全移植されるということです。携帯電話では遊ぶことが出来ていたのですが、操作などのことを考えるとPS2へ移植されるということはすごいことです。
そしてそして、海外のゲームファンから何かといじらしい思いをさせ続けていた「俯瞰視点カメラ」が、「客観視点カメラ」へと変わり、新たなるMGS3を体験することが出来るようになってしまいました。カメラの視点が変わるだけで、同じゲームのはずがまったく違うものになってしまうことは間違いなさそうです。
そしてなんといっても、「METAL GEAR ONLINE」がついに登場したということでしょう!もともとMGS3はオンラインで遊ぶことを意識して研究という意味で作っていたという事を聞いたことがあり、少し期待はしていたのですが、こんなにも早く登場してくれるとは。
このオンラインモードも、かなり内容豊富なようで、これまでの「完全版」とは一味もふた味も趣が違うように思います。
それにしても、なぜに小島監督はここまで大盤振る舞いの『完全版』を出すことにしたのでしょうか。これはきっと、「MGS3 SnakeEater」が、思っていたほど売れなかったからなのではないかと思うのです。
「MGS1」は全世界350万本の売り上げがありました。
完全版である「MGS1 Integral」は全世界250万本のセールスを上げ、「MGS」通産600万本のセールスをたたき上げました。
MGSの名前はこのことで一気にメジャーになり、「MGS2 SonsOfLiberty」は、全世界でなんと500万本のセールスを上げたのです!
そして完全版である「MGS2 Substance」は、360万本のセールスを出し、MGSシリーズ通産1460万本になりました。
20世紀最高のストーリーと称されたMGS1が350万本。21世紀最高のゲームシステムと称されたMGS2が500万本。では『シリーズ最高傑作』との呼び声高い「MGS3 SnakeEater」は・・・・・
・・・・・・・・・・なんと360万本にダウンしてしまったのです。
いやいや、それでもすごい本数なのですが。同時期にDQ8やGT4がリリースされた中での360万本なのですが、完全版ではなかった前作の「SonsOfLiberty」が500万本のセールスを上げていたことを考えると、ちょっと少なくなってしまっているように思えます。
これは多分、北米で発売してすぐに話題になってしまった「無線通信が音飛びする」という問題が原因だと思われます。北米版が発売される以前に既に生産していた日本版も音とびの不具合が多数見つかり、それがやがて「風評被害」につながったのではないかと僕は思うのです。
現在店舗で売られているMGS3は不具合のないものが並んでいるんですけどね。
そういった経緯があるから、監督は『日本語音声の完全版』を出そうと、決めたのではないでしょうか。そして、MGS3 SnakeEaterの売り上げを上回る完全版を作りたいと、そう考えての今回の完全版の仕様なのだと思います。
それから、新品のゲームを買うのではなく「中古で売ってるヤツでいいや」という購買層が増えているからなのではないかとも思われるわけです。
現時点でのMGSシリーズの総売上は1820万本。2000万本まであと180万本です。この数字を大幅に超えるセールスを、一ファンとしては願ってやみません。
