【NB Online】 デジタルエンタメ天気予報 任天堂とマイクロソフトの2強時代
久しぶりの「全文転載」シリーズ。今回はNIKKEI NETの Biz-Plus に掲載された「デジタルエンタメ天気予報 任天堂とマイクロソフトの2強時代 ~ゲーム史上初の「共生関係」のはじまり~」というコラムです。ちょっと話題になったコラムだから、何かしらの形で読んだ人もいるんじゃないかな?
これを書かれた野安ゆきおさんは、<ターニング・ポインツ取締役。1968年生まれ。ファミコンの時代から、テレビゲームの関連記事・単行本の執筆に専念。製作に参加したゲーム攻略本・ゲーム関連書籍は100冊を超え、プレイしたゲームは1000本を超える。>という方らしく、ブログでもゲームの記事を書かれておられます。
そんな方が書かれた今回のコラム。僕の感覚では、ちょっと時期尚早だったんじゃないかな?って思ったわけですが・・・。
そんなわけでそんなコラムを全文転載しつつ、思ったことをつらつらと書き足したいと思います。全文転載する理由は、意図的な転載に陥らないための手段であることをご理解願いたいと思います。
デジタルエンタメ天気予報 任天堂とマイクロソフトの2強時代 ~ゲーム史上初の「共生関係」のはじまり~(2007/11/18)
据え置きゲーム機市場は「2強1弱」となりました。
2強の一角はWiiです。これまでゲームに興味のなかった層を引きつけたことにより、一気にトップにのぼりつめました。発売から1年で、全世界で1300万台を超える普及に成功。いまや盤石な体勢を整えたといっていい。
2強のもう一角は、北米市場で強さをみせるXbox 360です。爆発的に普及しているWiiに抜かれるかと思いきや、2007年秋に息を吹き返しました。1年先に発売されたアドバンテージを活かし、「HALO3」などのビッグタイトルを連発。マシン本体の売り上げも伸ばしてきました。ヘビーユーザーに愛されるマシンとして、そのポジションを確保した格好です。
両マシンの勢いは、まだ止まりそうにありません。2008年以降は、任天堂とマイクロソフトの2強時代となるでしょう。プレイステーション3(PS3)は、この2強の戦いに加われず、厳しい立場に追い込まれています。
このコラムを読んだ方々の多くが注目した部分がここでしょう。「2強1弱」時代突入。「2強」とはWiiとXbox360で、「1弱」がPS3だという点です。
まぁねぇー。現実的な話はそうなんだよね。この部分を「おかしい!」なんてことは言えないですよ。もし言いっちゃったら間違いなく「アンタはどこまでソニー戦士なの?」って言われますよw 北米では吃驚するくらいPS3が普及してないもんなぁ~。
そうはいてもPS3は値下げ効果が北米でも見受けられていて、HALO3効果が出る前の360並の売り上げを見せてるみたい。HALO3効果なのかGuiter Hero効果なのか、エリート効果なのかアーケードパック効果なのか・・・・もうよく分かりません。
ただ、「両マシンの勢いは、まだ止まりそうにありません」っていうところは僕はちょっと疑問です。確かに元気なんだけど、そろそろ、そろそろ落ち着き始めた印象があるんだけど・・・。
■“Winner takes all”がゲームビジネスの常識だったが
2つのマシンが「2強体制」になるのは、ゲームの歴史上、きわめてめずらしいことです。
これまで、2つのマシンが肩を並べて共存した例はありません。ゲームビジネスは「一強皆弱」の市場だからです。他のライバル機を叩き潰し、生き残ったところが唯一の勝者になる市場だったのですね。
しかしWiiとXbox 360は、そんな常識を覆しつつある。両マシンとも1000万台以上を普及させているのに、ともに販売の勢いが大きく失速しません。ユーザーの目から見ても、「競い合っている」ようには見えても、「相手を叩き潰しそう」な気配が感じられないのではないかと思いますが、いかがでしょうか?
ふむふむ。「大きく失速していない」は確かに言えてる。ただXbox360に関しては、エリートとかHALO3とかで「なんとかWiiと争えている」といった感じがあるかな。もし何にも策が無かったとしたら、来年の早いうちにWiiに追い越されていたかも。
これは、ゲーム市場が巨大化したことと無縁ではありません。キッズ層からシニア層まで、老若男女を問わず楽しめるエンタテインメントになったため、発売から1~2年のマシンでは、すべてのユーザーを満足させることができなくなっているのです。
このため、WiiとXbox 360の間には、テレビゲーム史上初の「共生関係」が作られているのだと分析していいでしょう。
こういう捕らえ方はKONAMIの戦略と似ているらしいですね。ステレオタイプっぽいけど、基本的にWiiはカジュアル層で360やPS3はコア層っていう捉え方でゲームの開発をしているらしいです。ハードごとにユーザーが「棲み分け」していると。だからそれぞれのハードが「共存」している状態だと。
■互いを活かしあう「共生関係」
「共生関係」とは、おおざっぱにいうと、同じ場所で、別々の生物が共存している関係のこと。なぜそうなるかといえば、互いの存在が、互いのメリットになるためです。いま、WiiとXboxは、そんな関係にある。
Wiiは、これまでゲームに興味のなかった人たちを引きつけるマシンとして、現在のゲームビジネス発展の一翼を担っています。ただし、ヘビーユーザーを満足させることにかけては弱い面があるのも事実。
Xbox 360は、オンライン対戦などを真っ先に完備。ゲームの虜になったへビーユーザーが楽しめる環境作りに邁進してきました。「ヘビーユーザーの離脱を防ぐ」という点で、こちらもゲームビジネス発展の一翼を担っています。ただし、ゲーム自体の敷居が高い分、新規顧客をつかむことには弱い面を持っています。
このため、両マシンが互いの弱点を補完しつつ、両者が頑張ることがゲームビジネス全体の発展に寄与し、互いにとってのメリットになる――という、きわめて興味深い関係になっています。両者がトップ争いをしながら、潰し合いを挑んでいるような気配を感じさせない理由が、ここにありそうです。そんな両マシンが2強体制となり、売り上げでトップを争っているという状態は、きわめて強固です。しばらくの間は、この2強時代が続くだろう、と予想します。
でもこういった雰囲気は、コンソールが発売された当初から言われてましたよね。会社関係者の口からも聞こえてきたし。「方向性が違います」みたいな感じで。
特にWiiが顕著。「私達のライバルは、消費者がゲームから離れてしまうことだ」っていう表明を、ここ2年とか3年とか、岩田社長になってからかな?ずっと言ってますよね。
そしてこの「2強時代」は「極めて強固」であるということですが、みなさんはどう思われますか。
そう遠くない将来。「3強時代」到来、そしてそれがまた「極めて強固」になるんじゃないのかな?って勝手に思ってまして。
2強状態が顕著な北米の現状って、たぶん「360とWiiをもっていれば十分」っていう認識なんだと思う。PS3でもソフトが出るけど、ほとんどがマルチプラットフォーム。別にPS3を買わなくても360があれば遊べちゃう。
でもWiiのゲームは、ある意味「Wii独占」のゲームだから、いくら360を持っていても買わざるを得ない。そんな感じだと思う。
でも来年、多くの北米ユーザーはPS3を買わざるを得ないわけですw 理由? みなまで言わすなw
そんなわけで「しばらくの間」続くであろう「2強時代」も、来年の今頃は状況が違うと思うな。
もっといえば、「2強1弱」っていう言い方はちょっと短絡的かも。なぜならXbox360の現在の「成功」があるのは、極端に言えば「先行発売」の結果だから。
以前も書いたけど、ローンチからのPS3の累計台数の推移は、Xbox360のそれとほとんど同じだったりするからね。
冒頭で「時期尚早」って書いたのも、そんな理由。新型PS3や値下げの件もあるし。
誤解してほしくないけど、コラム内での現在の市場動向分析は、基本的に正しいことが書かれてあると思ってますので、あしからず。
■ならばニンテンドーDSは?
ただし、据え置きゲーム機市場の戦いは、ゲームビジネス全体から見ると、もはや大きなトピックではないことは、忘れてはいけません。
いまのゲームビジネスの主役は携帯ゲーム機です。その中で圧倒的勝者であるニンテンドーDSが、現時点での唯一の勝ち組なのです。全世界では5000万台以上を普及させ、いまなお売れ行きが鈍らないという驚異的な勢いを持続中。据え置きゲーム機の主要3マシンであるWii、Xbox 360、PS3の売り上げ台数を合計しても、DSの累計販売台数には届きません。その視点から見ると、やはりゲームビジネスは「一強皆弱」だということもできますね。
というわけでDSの話になりましたねww 据え置きゲーム機市場は「2強1弱」だけど、全ゲーム機市場では「1強皆弱」という状況。確かにそうなんだけど、「一人に一台」的な携帯ゲーム機と「一家に一台」的な据置ゲーム機とを、同じ次元で語るのって、本当はタブーなんじゃないかなぁ~?
WiiとXbox360とPS3の累計販売台数を合計した数字とDSの累計販売台数とを比較して、いったい何の意味があるんだ?www
ただどうなんだ。DSってどうなの。「ゲーム」機として使われてるの??なーんてことをふと思ったりも‥‥‥いやいや、そんなことはどうでもいい話w
でもね、DSもようやく落ち着き始めた感じがありますね。この1年間のDSの日本国内での売り上げの推移を見てみると、「売れた週」と「すごく売れた週」の数字が何度も何度も繰り返していた傾向があるんです。それがここ3ヶ月くらいは「売れた週」の数字がずっと続いているんです。数字で言うと、だいたい週8万台ペースで推移しています。
ちなみに同じ携帯ゲーム機のPSPは週平均3万台ペースが半年近く続いていたんだけど、新型PSP登場でだいたい週6万台ペースが1ヶ月間ほど続いています。この数字が年末年始にかけてしばらく続くかな?どうなるんだろう。
PS3の生命線はMGS4とFF13なんだろうな、ということを改めて痛感いたしました。
(転載元:任天堂とマイクロソフトの2強時代)
(関連:野安ゆきおさ公式ブログ 野安の電子遊戯博物館)







Trackback URL
Comment & Trackback
Comment feed
Comment