【MGS3】パラメディックの映画デートと冷戦
『MGS3』のネタ無線で有名な「パラメディックの映画無線」。この中で『戦場にかける橋 (The Bridge on The River Kwai)』が紹介されている。その最後にスネークとパラメディックはこんな会話をする。
スネーク(S):だが戦争ものとは、君にしては珍しい選択じゃないか
パラメディック(P):実は男の人に誘われて観に行ったの
S:デートか
P:何かと言われればそうかもね
S:それにしたって珍しい選択だ
P:戦争ものが好きだったみたい。その人、海軍なのよ。私はまだ研修生だった/骨折で運ばれてきたその人が、「退院の記念に一緒に映画へ行ってくれませんか」って。シャイだった
S:今は?
P:第七艦隊よ
S:そうか
「第七艦隊よ」「そうか」のやり取りには、どことなく、何かを悲しんでいるかのような感じがある。
まさかと思ってネットで調べてみた。そのあと、裏を取るためにシナリオブックも見た。
当たっていた。
まずはWikipediaで「第七艦隊」を調べてみた。
そして第七艦隊は1964年前後に、何をしたのかを見た。
「1965年 ベトナム戦争に参加」とあった。
ではベトナム戦争に関連して、1964年に何があったのかを調べてみた。
「トンキン湾事件」とあった。
・・・まさか。
『MGS3』の「バーチャスミッション」と「スネークイーター作戦」が開始された日付を調べてみた。
バーチャスミッションは1964年8月24日
スネークイーター作戦は1964年8月30日
では「トンキン湾事件」はというと、1964年7月31日〜8月4日に起きている。
第七艦隊は太平洋やインド洋などを活動範囲とする、アメリカ海軍の艦隊。
当然、ベトナムもその活動範囲に入っている。
そんな第七艦隊に、パラメディックの映画デート相手は所属していると言う訳だ。
そしてトンキン湾事件を契機に、第七艦隊はベトナム戦争へと参戦する。
その直前の時期がこのMGS3というわけだ。
ひょっとしたらパラメディックとスネークは、このデート相手の一兵士の今後を憂慮していたのかもしれない。
念のためシナリオブックで確認してみると、「第七艦隊は当時トンキン湾にいたベトナム戦争に火付け役」とあった。
パラメディックは、自分の知っている人間がベトナムのまさに「最前線」にいるのだと思いつつ、この作戦に参加していたのかもしれない。
ザ・ボスのことやネタの豊富さが取り上げられがちな『MGS3』だが、それ以外のところにも「時代(SCENE)」が生んだ悲しみが埋め込まれている。
もうひとつ、第七艦隊に関して、ちょっと鳥肌ものの事実がある。
第七艦隊の空母として横須賀に配備されている航空母艦の名前が・・・「ジョージ・ワシントン」
そう。「G.W.」だ。



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