« 9月 2009 10月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 11月 »

« 忍の道を踏破した日 | いろんな体験版が配信された日 »

【MGSPW】PSPとメタルギアと小島秀夫と

Metal Gear PlayStation Portable Topics

全ての始まりはE3 2009。SCEカンファレンス。ボクはその模様をネットでLIVE中継を見ていた。
するとそのSCEのカンファレンスに小島監督が登壇。メタルギアの新作『METAL GEAR SOLID: PEACE WALKER』がPSPで開発中だということが発表された。

「なにッ? メタルギアの新作がPSPでも登場するだって?」
「でもMGS4で小島監督がディレクションするメタルギアは最後だって言っていたから、きっとプロデュースなんだろうなぁ……」

そう思った刹那……

「えぇッ!? 脚本もゲームデザインも小島監督がするの!?」

驚きのあまり放心状態。そしてトレイラーが会場に流れる。

トレイラーに映し出されたのは「A HIDEO KOJIMA GAME」の文字。

それは「小島秀夫監督作品」の証し。

PSP初の小島秀夫監督作品の登場……監督の新作はPS3や360やPCといったハイエンド機で出すものとばかり思っていたから、思いっきり不意をつかれた。

小島秀夫がPSP? そんな日が来るなんて、全く想像していなかった。

ただ、考えてみれば、監督のデビュー作『メタルギア』は「MSX」で開発されたゲームだ。ファミコンなどと比べて性能の劣っているのにも関わらず「MSXでコンバットゲームを作る」という無理難題を、発想の転換で創りだしたのが『メタルギア』だった。

ハードに制約があったからこそ、アイディア(ゲームデザイン)で生まれたゲーム。それが『メタルギア』の原点。

だとすれば、PS3や360、もっといえばPS2と比べてハードとしての制約の大きいPSPでメタルギアの新作を小島監督が作るということは、監督に取ってある種の「原点回帰」となる作品になるかもしれない!

確かにトレイラーの映像は、本当にPSPなのかと思えるほど綺麗なもので、下手したら実写じゃないかと勘違いしてしまうときもあったほど。

これは「MGS RISING」とは違った意味で「凄い」メタルギアになるかもしれない……。

そう思ったE3 2009。

とはいえE3で明らかになったのは「PSPで出るよ」ということぐらいで、ゲーム内容についてはほとんどつかめていない状態。おそらくCO-OPが採用されるんじゃないのか?という憶測と2人用ダンボール「ラブパック」くらい。

そんな状況でドイツで開催されたgamescom2009。そこで発表されたトレイラーで再び度肝を抜かされた。

「PSPで肩越し視点のメタルギアを出そうというのか!?」
「CO-OPSプレイでLIFEと武器やアイテムが共有出来る!?」
「スネークイン!で前にいるプレイヤーに自動的についていけてしまう!?」

これはヤバい。とにかく興奮せざるを得ない内容に頭の中が真っ白になってしまった。

PWはMGS4で出来たアクションを再現しようとしているのか?
それにLIFEまでもを共有(合体)してしまうなんて、誰が想像していただろう。

こうした流れでTGSの日を迎えることに。
この頃にはPWに対してPSPでのメタルギアということに「不安」を感じることは無くなっていた。

そして迎えたTGS 2009。

トレイラーでストーリーの大まかな内容を知ることが出来、何より「ダブル大塚」という願っても無いキャスティングに興奮を隠せなかったわけで。

ボクの中では大塚明夫サン以外にスネーク役(ないし、メタルギアの主役)を演じられるのは、大塚芳忠サンだと勝手に想像していたから、まったくもって歓喜。

で、正直なところ、ボクがTGSで楽しみにしていたPWの情報、ストーリーに関する情報ではなかったりする。ストーリーも魅力なんだけど、むしろゲームプレイに関する情報について知りたかった。

そんな中で公式サイトを覗いてみると、「GAME SYSTEM」という項目が。
キャラクター紹介とかは二の次で、一目散にここを見た。
チュートリアルムービーも、キーコンフィグも全部見た。

PSPでどんな操作方法でメタルギアの操作を実現するんだろうと気になっていたから。

そこには、数えたらきりがないほどの驚きに満ちていたわけで……。

「なにぃィィッ!? Lで構えてRで攻撃って、まんまMGS4(MGO)じゃないか!?

斬新すぎる○△□×ボタンでカメラを操作。L2やR2を方向キーの左右に割り当てるセンスの良さ。PSPのスティックでは微妙に照準を合わせる作業が難しい故の、照準自動補正機能。連続CQC機能の搭載。

PSPというハードでも「メタルギア」の要素を実現する策がいくつも講じられていて、かなり感動しました。

そして、ホフク移動の削除

後にその削除の理由を、コジブロで知ることになるのだけれど、ホフク移動が出来ないということを知った段階でボクは、ここに小島監督の「センス」というか「意志」を感じました。

シリーズを重ねるごとにスネークが「出来ること」を付加してきたのだけども、シリーズを通して当然のように「出来た」ホフク移動が、最新作では「出来なくなる」

メモリの都合か、ハードのボタン配置の都合か分からなかったけど、全体的に見たら「それでもこれはメタルギアになっている!」っていう感動の方が大きかったです。

よくよく考えれば「メタルギア」の歴史は「毎回大幅に仕様が変わる」歴史だったかもしれない。

『MG2』でホフク移動が採用され、『MGS』で三次元のかくれんぼになって、『MGS2』で主観攻撃が採用され、『MGS3』でレーダーがオミットされてカモフラージュシステムが採用され、『MGS4』では操作方法に大きなてこ入れが加わり、敵味方が流動化するというシステムになった。

システムに大きな変化があったにもかかわらず、それでもちゃんと「メタルギア」になっていた。

そう考えれば、今回のホフク移動のオミットも、PSPでメタルギアを実現するという壁を乗り越える為にかけられた梯子(ゲームデザイン)なんだろうと思うし、その梯子がしっかりと壁を乗り越えているのだから、凄いとしか言いようが無い。

じゃあ今後のメタルギアにホフク移動はいらないのか?と問われると、やっぱりホフク移動はあってもいいと思う訳で。

ホフク移動は「必要不可欠」なアクションでは無いかもしれないけど、「潜入」という雰囲気を生み出す一つの仕掛けであることには間違いないと思う。

今回のTGSでのPWは、VOCALOID搭載という「業界初にもほどがある」システムに驚き、「ダブル大塚」に歓喜し、PSPでもメタルギアになっているという事実に感動。結果として弟と一緒にCO-OPSをしたいという欲求にかられてしまったわけで。

そして、小島監督が「制約」を「アイディア」で乗り切ろうと試行錯誤してゲームを作ると、とんでもないものが出来てしまうのだということを痛感してしまった、そんなTGSでもありました。

文:TOMOHISA


関連エントリー

Comment & Trackback

Comments and Trackback are closed.

No comments.